鳥取・境港の水産卸M&Aで、市場取引、仲買機能、冷蔵冷凍物流、魚種別粗利、与信、販路承継、従業員引継ぎ、譲受企業DDの確認事項を整理します。 境港は日本海側の水産物流通で重要な位置にあり、卸・仲買・加工・冷蔵冷凍・配送・量販店向け販売が近い距離でつながります。水産卸会社の承継では、決算書上の利益だけでなく、市場での買付力、魚種別の目利き、得意先別の信用、冷蔵冷凍保管、配送網、担当者同士の関係をどこまで引き継げるかが評価の中心になります。
水産M&A総合センターでは、譲渡企業様から着手金・中間金・成約時の成功報酬をいただきません。大手他社では最低成功報酬が2,500万円規模に設定されることもありますが、当センターでは成功報酬を含めて0円でご相談いただけます。外部専門家費用、登記、税務、DD費用などは別途発生する場合があるため、初期段階で費用範囲を明確にします。
水産卸M&Aは、譲渡企業様が「何を持っている会社か」を言葉にしにくい分野です。魚を買い付ける枠、得意先ごとの規格、浜値の見方、セリ後の仕分け、箱単位の粗利、配送時間、支払サイト、返品対応、担当者の信用など、会計帳簿だけでは見えない運用が収益の源泉だからです。この記事では、鳥取・境港の水産卸会社が承継を検討するときに、候補先へ伝わる形で整理すべき実務論点を解説します。
鳥取・境港の水産卸M&Aで地域情報をどう使うか
鳥取・境港の水産卸M&Aでは、地域の市場情報と個別会社の資料を分けて確認します。公的情報は、境漁港や市場の位置づけ、統計、施設の概要、行政の管理状況を理解するために有用です。一方で、M&Aで譲受企業が判断するのは、個別会社の仕入先、得意先、粗利、在庫、従業員、設備、契約です。地域全体の強さと会社固有の強さを混同しないことが重要です。
- 鳥取県「境漁港・市場の概要」(新しいタブで開きます)で、境漁港及び鳥取県営境港水産物地方卸売市場の概要、高度衛生管理型市場の紹介、水産物取扱高報告書などの入口を確認する。
- 境港市「境港の水産(令和5年版)」(新しいタブで開きます)で、境漁港の水揚げ量データなど、市が公表する水産統計の位置づけを確認する。
- 鳥取県「境港水産物地方卸売市場・境漁港」(新しいタブで開きます)で、市場施設の指定管理や事業報告、点検評価など、施設運営に関する公表資料を確認する。
これらの資料は、譲渡企業様の会社価値を直接決めるものではありません。ただし、候補先が境港エリアを初めて検討する場合には、地域の市場インフラ、行政の公開情報、衛生管理型市場の整備状況を理解する入口になります。譲渡企業様側では、公的情報に頼るだけでなく、自社の取引実績、魚種別の強み、得意先別の粗利、配送網、従業員体制を合わせて示す必要があります。
水産卸会社の価値は「市場で買える力」と「売り切る力」に分かれる
水産卸会社の価値は、仕入側と販売側に分けて見る必要があります。仕入側では、どの市場で、どの魚種を、どのタイミングで、誰が判断して買い付けているかが重要です。販売側では、買い付けた魚をどの荷姿で、どの温度帯で、どの得意先へ、どの粗利で売り切っているかが重要です。
譲受企業は、単に年間売上や営業利益を見るだけではありません。セリ場での買付判断、仲買間の情報、漁期ごとの調達パターン、量販店や外食への規格対応、冷凍加工への振り分け、低単価魚の出口、相場高騰時の価格転嫁、得意先の与信を確認します。これらは、経営者やベテラン担当者の経験に依存していることが多く、引継ぎ設計が甘いと承継後の売上が落ちるリスクになります。
譲渡企業様は、仕入台帳、販売台帳、魚種別売上、得意先別粗利、返品記録、値引き履歴、クレーム対応、配送ルート、担当者別の役割を整理してください。市場での信用が強みである会社ほど、その信用が社長個人だけにあるのか、会社組織として残せるのかを説明できる形にする必要があります。
魚種別・漁期別の粗利を整理する
境港エリアの水産卸では、まぐろ、かに、あじ、さば、いわし、いか、ぶり、底びき網の魚など、季節と魚種によって商流が変わります。取扱魚種が多いことは強みですが、M&A資料では「多種多様に扱える」と書くだけでは不十分です。魚種ごとに、仕入時期、主な販売先、粗利率、在庫リスク、冷凍化の可否、加工委託の有無を分けて整理します。
譲受企業が見たいのは、売上の大きさよりも再現性です。ある魚種で一時的に大きな利益が出ていても、担当者の目利きや相場勘に依存しすぎている場合は、承継後に同じ利益が出るとは限りません。反対に、売上規模が小さくても、得意先の規格に合わせた安定供給や冷凍在庫の回転が整っていれば、譲受企業の販路と組み合わせて伸ばせる可能性があります。
資料づくりでは、過去3年から5年の月次売上を魚種別に並べ、繁忙期、閑散期、相場高騰期、不漁期、仕入停止期をコメントで補足します。水産卸は相場と数量で損益が大きく動くため、単年度だけの資料では判断が歪みます。境港の水産卸M&Aでは、漁期ごとの波を前提に正常収益力を説明することが必要です。
市場取引・買参権・仲買関係の確認
水産卸M&Aで見落とされやすいのが、市場取引の前提です。買参権、仲買資格、保証金、取引条件、支払方法、滞納履歴、与信枠、名義変更の可否、代表者変更時の手続を確認します。株式譲渡で法人を引き継ぐ場合と、事業譲渡で資産・契約を移す場合では、必要な手続や確認先が変わります。
譲受企業が同じ市場で既に取引している場合は、取引枠の統合、担当者の配置、既存得意先との重複が論点になります。未参入の企業が譲り受ける場合は、市場との関係構築、支払保証、現場担当者の継続、セリ場での買付ノウハウが重要です。いずれの場合も、名義や資格の扱いを曖昧にしたまま基本合意へ進めるのは避けるべきです。
譲渡企業様は、市場との契約書、取引規程、保証金資料、支払条件、買付担当者、過去のトラブル有無、主要仲買との関係を整理しましょう。書面がない取引も多いため、請求書、支払明細、発注記録、担当者メモを補助資料として準備します。
冷蔵冷凍物流と温度帯の引継ぎ
水産卸は、買い付けた魚を時間内に正しい温度帯で届ける事業です。冷蔵庫、冷凍庫、製氷、保冷箱、トラック、外部倉庫、配送委託、早朝作業、夜間搬入の運用が粗利に直結します。M&Aでは、設備そのものの所有権だけでなく、どの温度帯の商品を、どの時間帯に、どの配送先へ運べるかを確認します。
冷蔵冷凍設備は、容量、温度記録、点検履歴、修繕予定、電気容量、冷媒、非常時対応を一覧化します。外部倉庫を使っている場合は、契約期間、保管料、出庫料、最低利用料、繁忙期の空き枠を確認します。配送車両は、保冷能力、車検、リース、ドライバー、積込場所、配送ルートを整理します。
譲受企業が冷蔵冷凍物流を持っている場合、統合によって保管料や配送費を下げられる可能性があります。一方、既存物流と統合しすぎると、境港市場の朝の動きに対応できない場合があります。M&A後の物流統合は、単なるコスト削減ではなく、荷受け時間、温度、得意先の納品指定を守れるかを基準に設計します。
与信管理・売掛金・回収サイトは必ず見る
水産卸は、得意先への与信管理が収益と資金繰りに直結します。飲食店、鮮魚小売、旅館ホテル、量販店、食品加工会社、地方卸、EC運営会社では、発注頻度、支払サイト、返品条件、値引き交渉、未回収リスクが異なります。売上高が大きくても、回収が遅い得意先や滞留債権が多い得意先があると、譲受企業は慎重になります。
譲渡企業様は、得意先別の売掛金残高、年齢表、貸倒履歴、回収遅延、支払条件、与信限度、保証の有無を整理します。水産卸では、長年の信頼関係で取引している得意先も多いため、契約書がないまま高額の与信が発生している場合があります。承継後に同じ条件を続けるか、段階的に条件を見直すかは、M&A前に論点化すべきです。
買掛金側も同じです。市場、漁業者、仲買、運送会社、冷蔵倉庫への支払サイトがどのように組まれているかを確認します。支払条件を守ってきた実績は、仕入継続の信用になります。譲受企業は、売掛回収と買掛支払のズレから必要運転資金を見積もります。
在庫は資産であり、同時にリスクでもある
水産卸の在庫は、鮮魚、冷蔵品、冷凍品、加工原料、委託加工品、得意先向け取り置き品などに分かれます。鮮魚在庫は回転が速く、冷凍在庫は長く持てますが、品質劣化、保管料、相場下落、賞味期限、規格変更のリスクがあります。M&Aでは、在庫の棚卸方法と評価方法を決めておかないと、クロージング直前に条件が崩れます。
譲渡企業様は、商品名、魚種、荷姿、数量、仕入単価、保管場所、入庫日、賞味期限、販売予定、低回転理由を一覧化してください。販売見込みのない在庫は、譲渡価格から除外する、評価額を下げる、クロージング前に処分するなどの対応が必要です。
水産卸では、相場が上がると在庫が利益を生み、相場が下がると評価損になります。譲受企業が納得できる在庫評価にするには、棚卸日、実査方法、評価単価、廃棄基準、返品可能性を契約書に反映させることが重要です。
得意先の引継ぎは担当者ごとに設計する
水産卸の得意先は、担当者との関係で継続していることがあります。価格、規格、納品時間、欠品時の代替提案、電話での発注、LINEやFAXでのやり取り、朝の相場連絡など、形式化されていない業務が多いからです。譲受企業は、得意先リストだけではなく、誰が、どのような関係を持ち、どのように引き継ぐかを確認します。
譲渡企業様は、得意先別に担当者、連絡方法、発注締め時間、納品頻度、配送条件、価格改定タイミング、クレーム履歴、代替品提案の傾向を整理してください。主要得意先については、M&A後も同じ担当者が一定期間残るのか、現経営者が挨拶に同行するのか、譲受企業側の営業担当にどう移すのかを決めます。
得意先への説明時期も重要です。早すぎる開示は情報漏えいにつながり、遅すぎる開示は信頼を損ないます。秘密保持契約、基本合意、DD、最終契約、クロージングのどの段階で、どの得意先へ、誰から説明するかを計画します。
従業員・目利き人材・配送担当の承継
水産卸会社では、目利き、仕分け、箱詰め、配送、得意先対応、請求、在庫管理が少人数で回っていることがあります。特定の社員が市場での買付、主要得意先、配送ルートを一手に担っている場合、その人材の継続意思がM&Aの成否を左右します。
譲渡企業様は、従業員ごとの年齢、勤続年数、担当業務、勤務時間、早朝対応、資格、運転免許、給与、残業、退職意向、親族関係を整理してください。未払い残業や社会保険の問題がある場合は、DDで必ず確認されます。問題があること自体よりも、早めに把握し、是正方針を示すことが重要です。
承継後の雇用条件は、単に雇用を継続するだけでは不十分です。早朝勤務の手当、配送ルートの見直し、休日日数、繁忙期対応、退職金、役職、現経営者の残り方を詰める必要があります。水産卸は現場が止まると即日で得意先に影響するため、人材引継ぎは価格交渉と同じくらい重要です。
高度衛生管理・HACCP・表示関連の確認
境港エリアで市場施設の衛生管理が整っていても、個別会社の運用が自動的に保証されるわけではありません。譲受企業は、荷受け、保管、加工、出荷、配送の各段階で、HACCP記録、温度記録、清掃記録、異物混入対策、クレーム履歴、得意先監査への対応を確認します。
水産卸が一次加工、冷凍加工、パック詰め、ラベル貼付を行っている場合は、営業許可、食品表示、アレルゲン、期限表示、原産地表示、ロット管理を整理します。卸だけのつもりでいても、実態として加工や表示責任を負っているケースがあります。M&Aでは、業務実態と許認可・表示責任が一致しているかを確認します。
過去にクレームや得意先監査指摘がある場合は、隠さず整理してください。水産業に慣れた譲受企業ほど、完全無欠の現場よりも、記録と改善対応が現実的に回っているかを見ます。
財務DDでは正常収益力と運転資金を分ける
水産卸会社の財務DDでは、営業利益だけでなく、正常粗利、配送費、保管料、人件費、貸倒、在庫評価、役員報酬、親族給与、車両費、リース、修繕費を確認します。相場によって売上が大きく動くため、単年度の売上増減をそのまま成長力や悪化と判断しないことが重要です。
譲渡企業様は、月次試算表、魚種別粗利、得意先別粗利、配送費、冷蔵冷凍保管料、売掛年齢表、在庫表、買掛一覧を準備します。特に、売掛金と在庫が大きい会社では、M&A後に必要な運転資金が増えるため、譲受企業の投資判断に影響します。
正常収益力を説明する際は、現経営者の役員報酬、親族人件費、私的経費、臨時損益を調整する一方で、承継後に必要になる採用費、システム費、配送体制の再構築費も見込む必要があります。高く見せるための調整ではなく、承継後に実際に残る利益を説明する姿勢が信頼につながります。
法務・契約・許認可で確認する項目
水産卸M&Aでは、仕入契約、販売契約、配送契約、冷蔵倉庫契約、リース契約、賃貸借契約、市場取引に関する規程、買参権、営業許可、商標、ECアカウント、得意先指定フォーマットを確認します。書面がない取引については、請求書、メール、発注書、支払実績、口頭合意の内容を整理します。
事業譲渡を選ぶ場合、契約や許認可を個別に移す必要が出ます。株式譲渡では法人ごと引き継げる一方、過去債務、未払、税務、労務、契約上のリスクも引き継ぎます。どちらが適切かは、許認可、借入、保証、得意先契約、譲受企業の方針によって変わります。
譲渡企業様は、顧問税理士や弁護士と連携しながら、契約の名義、解除条項、譲渡制限、代表者変更時の届出、保証人、担保、リース残債を確認してください。終盤で初めて契約制限が判明すると、候補先の関心があっても成約まで進めにくくなります。
譲渡価格は商流の再現性で説明する
鳥取・境港の水産卸M&Aで譲渡価格を考えるとき、過去利益、純資産、在庫、売掛金、車両、設備だけでなく、商流の再現性を見ます。市場での買付力、得意先の継続、配送網、目利き人材、魚種別粗利が引き継げるなら、譲受企業は将来利益を見込みやすくなります。
反対に、利益の多くが現経営者個人の相場勘や人間関係に依存している場合、譲受企業は引継ぎ期間、表明保証、価格調整、分割払い、アーンアウトを求める可能性があります。価格だけを高く主張するのではなく、何を引き継げるのか、どのリスクをどう下げるのかを示すことが必要です。
譲渡企業様にとっては、価格、従業員雇用、屋号維持、得意先継続、現経営者の関与期間、個人保証解除、借入返済、在庫評価のどれを優先するかが重要です。条件の優先順位が整理されていれば、候補先の選定と交渉が現実的になります。
候補先別に見えるシナジーを整理する
境港の水産卸会社を検討する候補先は、同業卸、加工会社、冷蔵冷凍物流会社、食品メーカー、商社、量販店向け卸、外食関連企業、EC運営会社などが考えられます。候補先ごとに評価するポイントが違うため、ノンネーム資料の作り方も変えるべきです。
同業卸であれば、仕入枠、得意先、配送網、人材の補完を見ます。加工会社であれば、原料調達と一次加工の安定化が魅力になります。冷蔵冷凍物流会社であれば、温度帯、荷量、配送ルート、倉庫稼働率が論点になります。商社やEC企業であれば、境港産品の商品開発、販路拡大、ブランドストーリーが価値になります。
譲渡企業様は、自社の強みを一つにまとめようとせず、候補先の事業に対して何が足されるのかを整理してください。M&Aは、譲渡企業様の過去を評価するだけでなく、譲受企業が承継後にどのような成長筋を描けるかを見る取引です。
相談前に準備したい資料
- 直近3期から5期の決算書、月次試算表、得意先別売上、魚種別粗利、仕入先別仕入。
- 市場取引に関する資料、買参権、保証金、支払条件、主要仲買や市場関係者との取引実績。
- 売掛金年齢表、貸倒履歴、支払遅延、得意先別の与信限度、買掛金一覧。
- 在庫表、冷蔵冷凍倉庫の利用状況、保管料、棚卸方法、低回転在庫の理由。
- 配送ルート、車両一覧、ドライバー体制、外部運送委託、納品時間、温度帯。
- HACCP記録、温度記録、営業許可、食品表示、得意先監査、クレーム履歴。
- 従業員名簿、担当業務、早朝対応、目利き人材、配送担当、現経営者の引継ぎ可能期間。
資料は最初から完璧である必要はありません。重要なのは、どの資料があり、どの資料が不足しているかを早めに把握することです。不足資料が明確になれば、候補先へ開示する順番やDDで補足すべき項目を設計できます。
水産M&A総合センターでの進め方
水産業界は地域の関係が密で、会社名や得意先名が早く出ると現場に不安が広がることがあります。そのため、初期段階では社名を伏せ、地域、業種、売上規模、魚種、強み、課題、希望条件を抽象化して候補先の方向性を確認します。
譲渡を検討する場合は、まず譲渡相談で希望条件を整理し、必要に応じて企業価値診断で概算価値の考え方を確認します。その後、M&Aの流れに沿って、資料整理、候補先打診、秘密保持契約、面談、DD、条件交渉、契約、引継ぎへ進みます。具体的な相談はお問い合わせから可能です。
関連する考え方は、水産M&Aコラムと水産M&A事例にもまとめています。鳥取・境港の水産卸M&Aでは、一般的な会社売却の手順だけでなく、市場取引、魚種別粗利、冷蔵冷凍物流、得意先与信を業界の言葉で説明することが重要です。
譲渡企業様の手数料0円を活かす
譲渡企業様から仲介手数料をいただかない体制は、地方の水産卸会社にとって大きな意味があります。大手他社では最低成功報酬が2,500万円規模になることもあり、売上規模や利益水準によっては相談開始の時点で負担感が大きくなるためです。
当センターでは、譲渡企業様の着手金・中間金・成功報酬は0円です。社名を伏せた初期相談から、候補先の方向性、資料整理、費用範囲、進め方を確認できます。費用が0円でも、情報開示は慎重に行います。市場関係者、得意先、従業員への影響を考え、開示範囲と順序を設計します。
外部専門家の費用が必要になる場合はありますが、仲介手数料が譲渡企業様側で発生しないことは、手残り、承継条件、個人保証解除、従業員対応を考えるうえで有利に働きます。
FAQ
鳥取・境港の水産卸会社は小規模でもM&Aを検討できますか?
検討できます。売上規模だけでなく、市場での買付力、得意先、配送網、目利き人材、魚種別の強み、冷蔵冷凍機能が評価されます。小規模でも、譲受企業の販路や設備と組み合わせて価値が出る場合があります。
得意先との契約書が少ない場合でも相談できますか?
相談できます。請求書、発注書、支払実績、担当者メモ、配送記録、過去の取引履歴から実態を整理します。ただし、主要得意先については、承継後の取引継続を確認する手順が重要になります。
市場の買参権や仲買関係は引き継げますか?
案件ごとに確認が必要です。法人ごと引き継ぐ株式譲渡と、事業・資産を移す事業譲渡では手続が異なります。市場規程、保証金、名義、支払条件、代表者変更時の手続を早めに確認してください。
譲渡企業様の費用は本当に0円ですか?
当センターが譲渡企業様から受け取る着手金・中間金・成約時の成功報酬は0円です。大手他社では最低成功報酬が2,500万円規模になることもありますが、当センターでは成功報酬を含めて0円で相談できます。外部専門家費用などは別途発生する場合があります。
冷凍在庫や売掛金は譲渡価格に含まれますか?
スキームと契約条件によって変わります。在庫は棚卸日、評価単価、低回転在庫、賞味期限、販売可能性を確認します。売掛金は回収可能性、滞留債権、貸倒リスクを見て、譲渡対象に含めるかを決めます。
従業員にいつ説明すべきですか?
案件の進み方によります。初期段階では秘密保持を優先し、候補先や条件が具体化した段階で、キーパーソン、管理者、全従業員の順に説明する設計が一般的です。水産卸では現場担当者の継続が重要なため、説明タイミングを慎重に決めます。
譲受企業は同業でないと難しいですか?
同業に限りません。加工会社、冷蔵冷凍物流会社、食品メーカー、商社、外食、EC関連企業なども候補になります。ただし、未経験の譲受企業ほど、市場取引、与信、配送、温度管理、人材引継ぎの説明が重要です。
まとめ
鳥取・境港の水産卸M&Aでは、市場取引、買付力、魚種別粗利、得意先与信、冷蔵冷凍物流、在庫、従業員、HACCP、許認可、契約を一体で整理する必要があります。一般的な会社売却資料だけでは、水産卸の価値は伝わりにくいです。
譲渡企業様は、課題を隠すのではなく、どの商流を持ち、どの魚種に強く、どの得意先が継続し、どの人材が現場を支えているかを具体的に示してください。譲受企業が承継後の姿を描けるほど、候補先選定と条件交渉の精度が上がります。
水産M&A総合センターは、水産加工・漁業・養殖・水産卸・仲買・冷蔵冷凍物流の承継相談に対応しています。譲渡企業様は、着手金・中間金・成功報酬まで0円です。鳥取・境港で水産卸会社の承継、会社売却、事業譲渡、後継者不在、得意先や従業員の引継ぎに悩んでいる場合は、社名を伏せた段階からご相談ください。
PMIで水産卸の現場を止めない設計
水産卸M&Aでは、契約締結よりもクロージング後の初日運用が重要です。朝の買付、荷受け、仕分け、配送、請求、得意先連絡が一日でも乱れると、主要得意先の信頼に影響します。譲受企業が大きな会社であっても、境港の市場時間、発注締め、配送順、担当者同士の暗黙知を理解しないまま統合作業を進めると、現場の負荷が増えます。
PMIでは、最初の100日で変える項目と変えない項目を分けます。請求書フォーマット、会計システム、社内承認、配送ルート、価格改定、得意先への案内、制服や屋号の扱いなどは、すべて一度に変える必要はありません。特に水産卸では、得意先が朝に電話やメッセージで発注する運用が残っているため、既存の連絡経路を急に断つと受注漏れが起きます。
譲渡企業様は、引継ぎ前から日次業務の一覧を作るとよいでしょう。市場到着時刻、買付担当、荷受け場所、保冷箱の準備、伝票入力、得意先別の納品時間、返品時の判断、請求締め日、入金確認、未回収時の連絡担当を見える化します。譲受企業はその資料を使い、既存社員の負担を増やさずに管理体制を整える計画を作れます。
情報開示の順番を間違えない
鳥取・境港の水産卸M&Aでは、情報開示の順番が実務上のリスク管理になります。最初から会社名、得意先名、市場関係者名を広く出すと、噂が先に動き、従業員や取引先が不安を感じる可能性があります。一方で、情報を絞りすぎると譲受企業が判断できません。初期段階では、地域、業態、売上規模、魚種、物流機能、希望条件を抽象化し、秘密保持契約後に段階的に詳細資料を開示します。
開示資料は、ノンネーム、概要資料、詳細資料、DD資料に分けます。ノンネームでは会社を特定できる表現を避け、概要資料では商流と強みを伝え、詳細資料では決算、得意先、仕入先、在庫、従業員を示し、DD資料では契約、許認可、労務、税務、法務まで確認します。この順番が整理されていると、候補先との対話が速くなり、不要な情報漏えいを抑えられます。
初回相談で整理したい10項目
- 承継を検討し始めた理由と希望時期。
- 現経営者が引継ぎに関与できる期間。
- 主要魚種、主要得意先、主要仕入先の概要。
- 市場取引、買参権、保証金、支払条件の有無。
- 冷蔵冷凍設備、外部倉庫、配送車両の状況。
- 売掛金、在庫、買掛金、借入、個人保証の概要。
- キーパーソンと配送担当の継続意思。
- 得意先への説明で守りたい順序。
- 譲渡価格より優先したい条件。
- 譲受企業候補に避けたい相手、望ましい相手。
この10項目は、完璧な回答を用意するためのものではありません。初回相談で未整理の点を把握し、どこから資料化するかを決めるための入口です。水産卸会社は、数字と現場運用が強く結びつくため、財務資料だけを先に出すよりも、商流と現場の前提を同時に整理した方が候補先に伝わります。
さらに、譲渡企業様が早い段階で「残したい信用」と「変えてよい業務」を分けておくと、候補先との相性を判断しやすくなります。たとえば、得意先への納品品質、早朝対応、地域市場での支払信用、従業員雇用は守りたい一方で、会計処理、在庫管理、配送効率化、システム化は譲受企業の力で改善できる場合があります。この切り分けができていると、単なる価格交渉ではなく、承継後の事業継続を前提にした条件協議へ進めます。


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